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絹本 着色
双幅 絹本 着色 共箱
小学館『渡辺省亭画集』所載、小学館『渡辺省亭―欧米を魅了した花鳥画―』所載
135×60㎝ / 223×64㎝
明治から大正にかけて、花鳥画の名手として名を馳せた渡邊省亭。その類まれな美的感覚と精緻な画技はあらゆる美を描き出しました。
本作は、魔除けとして端午の節句に掲げられる鍾馗と、登竜門の故事から立身出世の象徴とされる鯉の双幅です。鍾馗がボールに見立てた鬼の姿や、鯉の頭上に咲く花の鮮やかさなど、省亭らしい軽妙洒脱さが魅力です。「明治癸卯重五省亭義復繪」と款記されていることから、明治36年の端午の節句にあわせて制作されたものだとわかります。省亭53歳、円熟期を象徴する優品です。
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